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第8回目 「バカの壁」

養老 孟司 先生の「バカの壁」が大変なベストセラーになっています。
私もずいぶん前に読んだのですが、私なりのこの本の解釈は次のようなものです。


自分の常識と、別の人の常識は違う。
常識が違う人とのコミュニケーションは簡単ではない。
その理由はお互いに「バカの壁」を作ってしまうからだ。
相手が「バカの壁」を持っているということを理解して付き合いましょう。
はしょりすぎでしょうか?


読書感想としては「バカの壁」があるということはよく分かるのですが、それを乗り越える方法が知りたくてこの本を買ったのに、ちょっと消化不良のような感じです。


さて、アメリカ、イラクの間にも、お互いに非常に高い「バカの壁」があるそうですが、そのような微妙な話題はさておき、IT業界にも大きな「バカの壁」が存在して、私は、日々「バカの壁」にぶち当たっています。
非常に新しい業界で常識が確立していないため、余計に高い「バカの壁」が出来てしまうのです。


少し「バカの壁」からはズレますが私の失敗談をお話します。


以前、運送会社の「配車システム」というものを構築したことがあります。
簡単に言えば、注文に対してトラックを効率よく割り当てることを支援するシステムなのですが、このシステムを構築する上で大失敗をしてしまいました。


私は受注時に配達先の住所が分かると考えてしまいました。(私の常識)
しかし、実際は受注時には都道府県ぐらいしか住所が分からず、運転手が荷物を取りに行ったときに詳しい届け先の住所を聞く、ということが多いとのことでした。(運送業界の常識)


お互いに常識と思っているのであえて確認しないまま、なんとなく違和感を感じながら、進んでしまいました。
そして、届け先の住所が分かることを前提にシステムを組んでしまってから間違いが発覚することになりました。


さて、どちらの責任でしょう。


ヒヤリング不足というシステム会社で珍しくない失敗ですが、これはシステム会社の責任でしょう。
私は、要望を聞き取れなかった自分の失敗であり、恥であると考えます。
結局、これを変更するのに大変な時間が掛かってしまい、ずいぶん徹夜することになりました。


しかし、同じようなことがあったとき、言わなかったお客様が悪いと居直って、追加費用を請求するシステム会社もたくさんあるのは寂しい限りです。
「プロとして恥ずかしくないのか?」と思わずにいられませんが、こういう会社のせいで、システム会社への信頼が落ちていくということが起こっていて困っています。


「配車システム」を作ったときには、お互いに「バカの壁」を持っていたわけではありませんでした。
実は、お互い信頼しすぎて失敗してしまったのです。


しかし、どちらかが「バカの壁」を持っているプロジェクトもたくさんあります。そんなときは、結果は惨憺たるものになります。


システム会社の「バカの壁」(弊社はそんなことないです)は、お客様の業務に興味が持てなくて「言われたとおり作ればよい」という思考の停止です。


失礼な話ですが、お客様側の「バカの壁」は「ITは難しいからプロに任せておけばよい」という考えです。
実際は、お客様が欲しいものはお客様にしか分かりません。


弊社では、お客様の「バカの壁(失礼)」も「良いシステムを作りたい」という共通の目標で乗り越えてきたと自負しております。


システムでお困りのことがございましたら、是非、お声を掛けてください。

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